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2024年版:不動産お役立ち情報〜シアトルの知恵ノート

知恵ノート

知っておくと暮らしが豊かになるヒントを、シアトルで活躍するさまざまな専門家の方に聞きます。

2024年版:不動産お役立ち情報

2024年、シアトルの不動産マーケットはどうなるのでしょうか? 気になる動向を、いち早くお届け! また、この季節に心がけたい、住まいのメンテナンス方法についても解説します。

宏徳エンタープライズ

菅沼秀夫■同社代表取締役社長兼CEO。父親の仕事で東京とシアトルを行き来しながら幼少期から青年期を過ごす。1993年にワシントン大学卒業後、20年以上にわたりワシントン州の不動産業界に関わる。北米の功績のあるエージェントに授与されるファイブ・スター・リアル・エステート・エージェント・アワードを2020年より4年連続で受賞している。

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米不動産市場、金利低下で変化する可能性も

アメリカの不動産市場は通常、4~6カ月分の住宅の在庫があるとバランスが良い状態とされています。しかし、2019年から在庫数が急激に下降線をたどり、供給不足に。そのため、2022年後半までは完全な売り手市場でした。

ワシントン州不動産協会に属する26郡の2023年11月の在庫数は、2022年の同時期と比べて16.9%減少となっていますが、売却物件も減少したことから「在庫月数」にほぼ変化はありません。その要因としては、金利の高騰により買い替えを躊ちゅうちょ躇する人が増えたことが挙げられます。

売買が成立するまでの期間は、前年の同時期に比べ、8.4%短縮。2023年は金利が急上昇し、一時8%台に届きましたが、11月には7%前半まで下がっています。2024年はさらに、金利が7%を切るとする予測も出てきています。

2023年は金利の上昇で買い控えの傾向が見られましたが、金利の下降と共に購入者が増えると、2024年は再び不動産市場が活況を呈するかもしれません。

冬の時期の備えが大切! 住まいのメンテナンス

寒い中でのメンテナンスは気が進まないかもしれませんが、快適な春を迎えるためにも、しっかり準備をしていきましょう。

■水道の凍結防止

蛇口カバー

10月に入ったら庭の蛇口からホースを抜き、カバーをかけることを忘れずに。蛇口カバーは安価ですので、市販品を利用すると安心です。タオルを巻き、ビニール袋をかぶせて代用する家をよく見かけますが、これはNG! 壁とビニール袋の間から入る雨水でタオルが濡れて、タオルごと凍ってしまい、逆効果です。

年によっては11月初旬から氷点下の日があるため、もしまだなら早めにカバーしましょう。ペットがいたり、庭や玄関先を時々洗ったりと、ホースを使うのにカバーをいちいち取り外したくないという方は、凍結防止用の屋外蛇口プロテクターとホース・スプリッターが便利です。

ホーススプリッター
凍結防止に屋外蛇口プロテクターを

スプリンクラーを取り付けている庭の水抜きは、水を止めるだけでは不十分。水抜き後にポンプで空気抜きをし、完全に水滴を取り除く必要があります。配管に残った水滴が凍るとパイプの亀裂の原因になり、再びスプリンクラーを作動させる初夏に補修費用がかかるリスクも。対策を万全にしておくことで、不要な出費を避けることができます。

■落ち葉の処理

屋根や芝生の落ち葉は秋から冬にかけて2回は掃除を。春までそのままにすると、苔が生える原因になります。また、雨どいの掃除はこまめに行うこと。落ち葉や枝が詰まり、雨水が雨どいからあふれて家の床下に入り込むリスクが高まります。床下に水が溜まることになれば、いろいろな不具合が生じます。特に雨の多いシアトルでは、雨どいをきれいに保つことが欠かせません。

屋根や雨どいの掃除は専門家に頼むと良いでしょう。自分は大丈夫と思っていても、過信は禁物。筆者の周りでも数年前、30年もインスペクター(住宅の構造検査を行う専門家)を務めていた知人が屋根の上でバランスを崩して転落、腰の骨を折って一生車椅子生活になってしまいました。まさかの事故につながる可能性があり、特に濡れたり凍っていたりしたら大変危険です。数百ドルかかっても、専門家に依頼し、危険を回避することをおすすめします。

■庭と屋根の手入れ

苔がたくさん生えるのは春から夏ですが、その前に正しいメンテナンスをしておくと、屋根や庭の芝生が長持ちします。

雨漏りによる天井のシミは危険信号。屋根の検査と補修が必要です。シミが出てくるまではかなりの時間を要しますので、冬の終わりに屋根裏をのぞくと良いでしょう。主寝室のクローゼットやキッチンの収納庫から天井裏にアクセスできる家が多いので、試してみてください。懐中電灯で屋根裏を照らし、ぐるっと見渡すだけでもシミが見つかることがあります。

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