人気のお店訪問
Hello Em Viet Coffee & Roastery
ハロー・エム・ビエット・コーヒー&ロースタリー
取材・文:河野 光
ダウンタウンを歩けば、角を曲がるごとにカフェに遭遇するシアトル。1月にオープンしたばかりのハロー・エム・ビエット・コーヒー&ロースタリーは、コーヒー好きが今年訪れるべきカフェの上位に君臨しそうな注目株です。
ベトナムから直輸入するコーヒー豆を、併設するロースタリーで自家焙煎するハロー・エム・ビエット・コーヒー&ロースタリー。挽きたてのフレッシュなコーヒーを、ベトナム・スタイルの軽食やスイーツと共に提供している。
店内に足を踏み入れ、まず目に飛び込んで来るのは、大きな白い壁だ。シアトルにある「リトル・サイゴン」エリアの歴史とコーヒーの輸入元に関する情報が写真と共に展示されている。奥へ進むと、ベトナムのアーティストによる個性豊かなアート作品を鑑賞できる。中央には大きな本棚があり、ベトナムに関する資料や小説を自由に閲覧可能。まるで小さな博物館のようだ。
このカフェで注文したいのは、やはりベトナムコーヒーだろう。コンデンスミルク入りエスプレッ ソ、「カフェ・ラ・ドュア」は、舌に残るコーヒーの粉っぽさが本場の味を思わせる本格派。自家製の甘過ぎないコ ンデンスミルクが苦味を和らげてくれる。
次に推したいのは、訪れる客の半数以上が注文する、甘じょっぱいクリーム状の卵がトッピングされた「カフェ・トラン」だ。「卵とコーヒー?」と、頭にはてなマークが浮かんだ方もいるかもしれない。しかし体験してみると、その味はまさに日本人の慣れ親しんだカステラそのもの。デザートとコーヒーを同時に味わえる、お得な1杯となっている。
カフェでは食事もOK。まずはベトナムのストリートフードとして定番のベトナム風サンドイッチ、バインミーを試したい。豊富な種類があり、そのひとつ「ブレックファスト・バインミー」は、薄焼き卵にベトナムハム、あっさりとしたレバーパテ、野菜のピクルスをバゲットに挟んでいる。十分な大きさがありながら、軽い食感のフランスパンとたっぷりの野菜のおかげで、ぺろりと食べられる。ドリンク、食事共に、自分好みにカスタマイズでき、お気に入りの組み合わせを見つけられるのが魅力だ。
天候次第で外に座れる椅子も用意されるので、暖かくなるこれからの季節が待ち遠しい。特にスイーツは売り切れ必至なので、早い時間を狙って足を運んでみよう。チャイナタウンを訪れる楽しみがまたひとつ増えるはずだ。
Hello Em Viet Coffee & Roastery
1227 S. Weller St., Seattle, WA 98144
営業時間:月〜金7am〜4pm、土日8am〜4pm hi@helloem.coffee
www.instagram.com/hello.em_coffee/