米国移民法を専門とする琴河・五十畑法律事務所 (K&I Lawyers) の五十畑諭弁護士が、アメリカに滞在するで知っておくべき移民法について解説します。
本コラムで提供される情報は一般的かつ教育的なものであり、個別の解決策や法的アドバイスではありません。また、情報は掲載時点のものです。具体的な状況については、米国移民法の弁護士にご相談ください。
アメリカ入国を左右する「ビザ」-よくある質問 9 選
アメリカ渡航や滞在の要となる「ビザ」。しかし、ビザさえあれば入国が保証されているわけではなく、あくまで「入国審査を受けるための許可証」に過ぎないという事実は意外と知られていません。
今回の記事では、学生(F)、観光・商用(B)、就労(E/H/L/Oなど)、婚約者(K)など、目的によって多岐にわたるビザの有効期限や、入国時に決定される「ステータス(滞在資格)」との違いについて、よく寄せられる質問をQ&A形式で解説します。
Q1:ビザの有効期限はどのくらいですか?
A:ビザの有効期限は、その種類やアメリカでの活動目的によって異なります。申請するビザの種類によって、適切な有効期間が設定されます。
Q2:有効期限内であれば、何度もビザを使って出入国できますか?
A:ケースバイケースです。ビザの「Entries」欄に「M」と記載されている場合はマルチプルエントリービザとなり、有効期間中は何度でも渡航が可能です。一方、「1」と記載されている場合は1回限りの入国に限られます。婚約者ビザ(K)などがこれに該当します。
Q3. 発行されたビザに間違いがあった場合、どうすればよいですか?
A:まれに、ご家族で申請した際に写真が入れ替わっていたり、2年の居住条件が不要であるにもかかわらず条件付きと記載されていたりするなど、ビザの記載内容に誤りが見つかることがあります。その場合は、すぐに米国大使館・領事館に連絡し、訂正を依頼してください。間違ったビザのまま入国しようとしないでください。
Q4. ビザがあっても入国を拒否されることはありますか?
A:あります。ビザはアメリカ行きの航空機などに搭乗し、入国審査を受けるための許可証です。入国許可の最終判断は、到着後に米国国土安全保障省の税関・国境警備局(CBP:US Customs and Border Protection)の審査官が行います。したがって、ビザは入国を保証するものではありません。
Q5. ビザの有効期限と許可された滞在期間が異なる場合、どちらを守ればよいですか?
A:入国審査時にCBPの審査官が滞在期間を決定しますが、この期間はビザの有効期限と必ずしも一致するわけではありません。例えばEビザの有効期限は通常5年ですが、入国ごとに与えられる滞在期間は最長2年です。入国時に与えられる法的滞在資格のことを「ステータス」と呼びます。合法的な滞在は、このステータスの有効期限までとなります。外国人は、許可された滞在期限までにアメリカを出国するか、延長が可能な場合は適切にステータス延長申請を行う必要があります。
Q6. 米国滞在中にビザの有効期限が切れたらどうしたらよいですか?
A:上述の通り、ビザは入国のための許可証なので、入国後に有効期限が切れても特に問題はありません。アメリカでの滞在許可期間は、ビザの有効期限ではなく、ステータスの有効期限によって管理されています。ただし、一度出国すると、再入国する前に新しいビザを取得する必要があります。
Q7. ビザが貼られたパスポートの有効期限が切れた場合、どうなりますか?
A:パスポートの有効期限が切れても、有効なビザが貼付された旧パスポートと新しいパスポートの両方を携行すれば渡航可能です。
Q8. パスポートを紛失した場合はどうすればよいですか?
A:米国ビザが貼付されたパスポートを紛失した場合、まず速やかに最寄りの警察署で紛失届を提出します。その後、最寄りの領事館でパスポートの再発行手続きを行います。 また、ビザ付きパスポートの紛失については、米国大使館または領事館にも報告しなければなりません。紛失したビザは再発行できないため、新たにビザを申請する必要があります。なお、一度紛失を報告すると、後日パスポートが見つかった場合でも、そのビザやパスポートは使用できなくなるので注意しましょう。
Q9. ビザの申請が却下された場合、再申請はいつできますか?
A:ビザ申請が却下された場合でも、再申請までに定められた待機期間はありません。そのため、すぐに再申請することは可能です。ただし、前回却下された理由を十分に確認し、改善された点や新たな証拠を用意した上で申請することが重要です。同じ内容で再申請しても結果が変わらない可能性が高いため、却下理由を解消して再申請を検討してください。
最新情報
福岡米国総領事館では、以下のビザ申請が可能となりました。
・B-1商用
・B-2観光ビザ
・FやM学生ビザ、J交流訪問者ビザ
・E-1貿易駐在員ビザ
・E-2投資駐在員ビザ(企業登録済の場合に限る)
















