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春休みはアリゾナのカクタスリーグへ

こぢんまりとした球場で行われるオープン戦は臨場感満点

 

メジャーリーグ開幕まであと3カ月の辛抱というこの時期、いよいよ春季キャンプが始まります。キャンプの楽しみは何と言ってもメジャーリーガーを至近距離で見られる点。守備練習のグラウンドからバッティングケージへ移動する選手が目の前を通り、立ち止まってサインをしてくれたり、写真撮影に応じてくれたりすることも決して稀で はありません。

マリナーズを含む15球団はアリゾナでキャンプを開催し、カクタスリーグと呼ばれるオープン戦で 実戦練習を行います。フロリダのグレープフルーツリーグとは異なり、少ない移動時間で複数のチームのキャンプを見て回れるのがカクタスリーグの魅力。練習施設が同じ敷地内にある球団が5組10チームもあり、フェニックスを拠点にすれば、どのキャンプ先も片道1時間以内で行けるのです。

ドジャースとホワイトソックスが共用する キャメルバックランチ

まだ新天地が決まっていない選手も多いですが、現時点でアリゾナでキャンプ入りするのは、マリナーズとマイナー契約した岩隈久志投手、ワールドシリーズで活躍した前田健太投手(ドジャース)のベテラン勢。そして今季メジャーデビューを目指す大谷翔平投手(エンゼルス)、牧田和久投手(パドレス)、平野佳寿投手(ダイヤモンドバックス)もカクタスリーグ組です。

レッズとインディアンスが共用するグッドイヤーボールパーク

キャンプ中は午前中に練習を行い、午後または夕方から試合というパターンが一般的です。サインがお目当ての人は、いつどこで選手に遭遇しても対応できるよう、油性ペン2、3本は常時携帯しましょう。どこかに置き忘れたり、選手に渡したまま返してもらうのを忘れる可能性もなきにしもあらず。お気に入りの選手が表紙を飾った雑誌を持参していくのも一案です。日本語の雑誌なら、日本語が読めない選手も何と書いてあるのかな?と興味をそそられ、会話が弾むかもしれません。

試合に向か う選手にサインをもらうファン

サインや写真撮影をお願いするなら、できる限り選手のファーストネームで呼びかけたいもの。知らない人からラストネームで呼び捨てにされるのは、誰でもあまり気分の良いものではありません。スポーツ選手の名前は試合中継で耳にするラストネームで覚えがちですが、せっかくキャンプを見に行くのならファーストネームも覚えたいですね。

芝生席ではピクニックがてらに野球観戦

オープン戦のチケットは高くて35ドル程度と良心的で、芝生席に寝そべって見ることもできます。ただし「Split Squad」の日には要注意。チームを2つに分けて、同じ時間帯に2カ所で試合を行うため、お目当ての選手が、見に行った試合とは別のほうに出ている可能性があります。全15球団が同日に試合を行うにはもう1チーム必要となるための措置です。また、先発選手は試合後半には交代してしまうので、遅刻は禁物です。

All Photos by Misa Kanaoka

[スポーツウォッチング]

MBAを取得し某IT企業のファイナンス部門で10年勤務するも、大のスポーツ好きが高じて脱サラ。スポーツライターへ転身。「スポーツは見て楽しむもの」をモットーに年中スポーツ観戦に大忙し。www.afnjapan.comでアメフト情報も発信中。