Tag: PACオーディオロジー
耳にいい話:生まれてくる赤ちゃんにたくさん話しかけて
50代半ばの女性が初めて来院したのは、ちょうど3年前。補聴器の掃除と調整に訪れたことがきっかけだった。生まれつき、両方の耳の形が異常で、耳穴の形もかなり狭く、極度に曲がっていた。 ...
さまざまな病歴のある60代女性の聴力問題
60代半ばの女性が、昨春に来院した。すでに引退し、夫も他界してひとり暮らし。ここ2年ほど、聴力の変化を感じたり、時々耳鳴りがしたり、また耳が詰まったように感じることが多かった。母親が両方の聴神経に...
補聴器を初めて装着した日
先月末に来院した60代前半の男性は、部屋に入ってすぐ、私と会うことを楽しみにしていたというような言葉を発してくれた。通常、患者は何らかの問題を聞いてもらうために来院するので、困ったような顔や、緊張した...
耳かけ式補聴器? 見えない補聴器?
この数カ月、ジェネレーションギャップを感じる出来事がいくつかあった。まずは60代前半の男性。大手ファッション業界の営業を何十年も務めてきた彼だが、ここ10年ほど聴力が落ちてきて、耳鳴りが少しと、左耳が...
聴力は話し方に大きく影響する?
70代前半の女性が聴力検査に来た。彼女は今年1月に夫を亡くしたばかりで、今は独り暮らしだ。娘から聴力の問題を指摘され続けて来院してみたが、聴力は正常だと思っていると語っていた。大手企業の大型送迎バスの...
軽い耳鳴りでも油断禁物
50半ばの女性が、右側のみの耳鳴りの件で来院。耳鳴りは昔からあり、無視できるほどであったが、3週間ほど前から気になるほどの大きさになって、絶えず聞こえるようになっていた。その症状が始まったタイミングが...
通訳機能がついたイヤホン「Dash Pro」
30代の男性が、Dash Proという充電式のワイヤレスイヤホンを購入するために、耳型を取りに来た。彼は、今年1月からドキュメンタリー関連のビジネスを立ち上げ、仕事の関係で、さまざまな国の人と話をする...
仕事を辞めないといけない?
60代半ばの男性は、大学で統計学を教えている教授だ。本職とは別に、ある大学のスポーツチームにスタッフとして参加していて、試合前、試合中、試合後、あらゆる角度から統計データを取り、コーチに提供し、勝利に...
キスの際に気を付けたいこと
学生時代、その授業で病院勤務の講師が、 鼓膜が破れたといって駆け込んでくるケー スの原因のひとつに「キス」があると話していた。当時はまさかと思っていたのだが、今回の50代女性の問題は、どうも婚約者の突...
難聴と補聴器について
今回は、50代後半の男性の話をしよう。彼はファイナンシング会社の副社長だが、それを知ったのは後日のこと。気さくで、軽い自虐ジョークを連発して、黙っていると ジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグ...
塩分と低音難聴の関係
前回は70歳でバリバリ仕事をしている女性のことを書いたが、今回は70代後半のパワフルな男性を紹介しようと思う。すでに引退しているのにも関わらず、毎日トラックで走りまわっている彼は、依頼をされればどこ...
正しいメンテナンスで補聴器を長持ちさせる
70代のある患者は「今日診てくれないと困る、明日まで待てない」と電話をしてきた。彼は別の場所で購入した補聴器を持っており、それに問題が起きて困っているということだった。補聴器で明日まで待てないとい...
聴力検査の結果は正常なのに聞こえにくい
今年に入って、似たような聴力検査結果が出る患者の数が増えてきた。聴力検査の結果は正常だが、鼓膜の動きが一般よりも少し弱いというもの。みな静かな場所では問題はないが、少しにぎやかなところでの会話が聞き取...
鼓膜に異常がないのに聞こえづらい
ある60代の女性は、右耳が徐々に聞こえにくくなっているということで、聴力検査にやってきた。子供たちはずいぶん前に独立して、つい最近、仕事も引退して、現在はご主人と犬との生活を送っている。人の話の内容が...
左右の聴力が大きく異なる患者さん
80代のある男性は左右の聴力がかなり異なり、耳穴式の補聴器を別の場所で購入して、良い方の右耳だけに3年前から使用していた。耳穴式の補聴器というのは耳の型を取って作られた補聴器で、簡単に装着することを好...
補聴器によって本来の自分自身を取り戻した患者さん
つい先日、その日の最後の患者が帰った後に受付けのスタッフが「彼女、以前と比べると見違えるようにきれいになりましたね。びっくりしました」と言った。誰のことかと尋ねると、先ほど帰られた90代の女性のことだ...
補聴器は慣れるまでに少し時間がかかる
数年前に右側に聴神経腫ができ、カリフォルニア州で除去手術を行った57才の男性の話をしよう。 聴神経は内耳から脳につながっており、耳で受けた音を脳に伝達する役割を担っている。その神経の上や周辺に腫瘍が...
聴覚過敏:ハイパーキューシ ス(Hyperacusis)
昨年から通院している30代後半の男性は、4年前に神経科医によって聴覚過敏と診断された。英語では、ハイパーキューシス(Hyperacusis)と呼ばれるもので、耳に入ってくる音に対して苦痛や不快感などを...
ティーンエイジャーの聴力問題
今回はティーンエイジャーの話をしよう。 以前本欄で、周囲からのアテンションが欲しいために、小3から小6ぐらいまでの子どもたちが聴力検査で難聴のふりをすることについて話したことがある。真偽を知...
綿棒を使った耳そうじ
日本人が愛用する耳かき棒。子どもの頃、母のひざに頭を乗せて耳をそうじしてもらうのが好きだった。耳かき棒の先に白い綿毛がついていて、それで最後に軽くなでてもらうのも気持ち良かった。子どもが産まれると...
補聴器の長時間装着で聴力の悪化を防ぐ
補聴器は、手入れをしなくても眼鏡のように使用できると思ったら大間違い。音が突然出なくなったり、変な音がしたりと、素人が簡単に修理できない問題に直面することが多々ある。当院では、補聴器の購入後1カ月の試...