「今はエネルギーが大きく変動している時で、不安や圧迫感を感じる人が増えているのはそのためです」と語るのは、スピリチュアル・コーチングを行うヒロコ・ヒバードさん。「そうした方々は、たとえるなら幼虫が蝶に生まれ変わるサナギの過程でもがいているような状態にあり、殻を破ればもっと幸せな自分に生まれ変わることができます。そのお手伝いをするのが私の役割です」。ヒロコさんが自身を「再誕生ヒーラー」と称するゆえんだ。エネルギーが変動する今だからこそ、サナギ状態の辛い過程を経て蝶の自分を「再誕生」させるチャンスなのだと言う。
ヒロコさんのコーチングは各90分間、3回のセッションにより進められる。初回セッションでは自分自身を知ることから始めていく。「誰でも4つの『キャラクター』を持ちます」とヒロコさんは説明する。1つ目は「エゴ」と呼ばれる顕在意識で、自分が普段認識できている自分。2つ目は童心のままの自分で、「インナー・チャイルド」と言われるもの。日本人の多くは大人になる過程で隠してしまうことが多いキャラクターだ。3つ目は、心の奥底にある怒りや憎しみなどネガティブな感情を持つ「シャドー」の自分。何かのきっかけで表に出ることがあり、いわゆるサナギの過程で特に出てきやすいそう。そして4つ目が「ハイヤー・セルフ」と呼ばれる高次元の自分。本来あるべき姿で人生を満喫できるはずの自分だ。普段は隠している「シャドー」の負のキャラクターも含めてそれぞれの自分を引き出すことで、眠っているハイヤー・セルフを目覚めさせることにつながると、ヒロコさんは話す。
そして2回目のセッションでは、自分と周囲の関係を紐解く。親、子ども、パートナーなどとの関係を、初回セッションで発見した自分を通して見つめ直す。「不思議なことにカップルでは、隠している自分と、パートナーの特徴が一致するケースが多いんです」と、ヒロコさんは明かす。離婚を考えていたクライアントが、このセッションを受けて「なるほど、だから一緒になったのか」と気付きを得て、パートナーとの関係が修復されることもあるのだとか。
3回目のセッションでは、シャドーの自分が現れた時に、どう対処して心の平和を保つか、具体的な方法を教えてもらえる。自己嫌悪に陥ったり、相手を責めたり、暴飲暴食をしたりと、ネガティブな行動に走らないために心の対処法をトレーニングしていく。これは、災害に対しての避難訓練のようなものだと言う。ヒロコさんは、「この3回のセッションは、生まれ変わるための初めのステップです。そこから必ず新しい自分に変わることができます」と言い切る。
「長年にわたってわだかまりがある親との関係、また子どもの成長に関わる心配なども、自分自身が変わることで周囲も変わり、良い方向へ切り替わるはずです」とヒロコさん。「悩みが深く、思い詰めるようなことがある方には、ぜひ相談して欲しい」と続ける。おおらかで明るい雰囲気のある現在のヒロコさんからは想像がつかないが、自身もティーンの頃に周囲との関係で悩み、精神面から起こる体調不良に悩まされたことがあると言う。自分探しのためアメリカへ渡ったことで本来の自分に目覚め、人生が急に好転した経験を持つ。「新しい自分に生まれ変われるということを、皆さんに知って欲しいです」
悩みを解消した後にも、さらなる良い変化を求めてリピートするクライアントも多いとのこと。このコロナ禍をタイミングに、新しい一歩に向けて、自分を再発見してみてはどうだろうか。
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